2013年03月06日
15.深夜のトーク番組「ドミアン」 ハロー、こちらドミアン! 2
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ユルゲン・ドミアンのトークラジオならびにトークテレビ、視聴者からの電話が番組になっていくというもの。水曜日から土曜日の夜中午前1時から2時までの間、眠れない夜に聞いたり見たりしているとますます興奮して眠れなくなってしまうという番組です。画面に見えるのはラジオスタジオというシンプルなもので、大きなヘッドホンを耳につけるモデレーター、ドミアンが座っています。ラジオのDJによくあるように、顔にはあまり表情がなく話していますが、その代わりによりドミアンの言葉には抑揚がつきそれぞれの感情が乗っているのがわかります。ラジオのみでも彼がよく話を聞いているのがわかりますが、テレビでも真剣に聞いている様子がビジュアルでわかるので、とても安心して自分のことを話せてしまいます。フリーダイヤルに電話をかけると、番組の係が出てどんなことをドミアンと話したいのか聞き、編集長が番組の構成を考えつつ人選しドミアンに繋いでいきます。ドミアンが話した後は、それぞれの話題に合わせてドミアンが受話器を置くか、あるいはドミアンが心理学者や施設を紹介するスタッフに変わります。
ドミアンの優しい対応に皆癒されるのでしょうか。なんでもドミアンには話したくなります。仕事でのこと、人との関係のこと、恋人関係や夫婦関係のこと、病気のこと、死のこと、親子関係のこと、性の事、宗教のこと。暴力や強姦、差別のこと、こう書くと普通の悩み相談のようですが、もう少し詳しく書くと、年の差の兄弟から受けた強姦、悪魔教の儀式に参加した経験、彼女がなにかに取り憑かれていてポルターガイストに出会ったこと、がんだと診断されて余命を宣告された方の迫り来る死についての考え、上司(女性)と不倫をしてしまったこと、ホモセクシュアリティ、レズビアンの関係について、アルコールや麻薬に依存中の人や精神病棟に入ったことがある人など、かなり重いテーマが番組で話されていることがわかります。
以下は、ある日の番組より。
ドミアン=D / 視聴者=名前の頭文字
D:今日の最初はロイ38歳。ロイ、グーテンモルゲン
R:ハロードミアン。
D:ハローロイ、今日はなんのことで話をしようか?
R:私はピエロなのだけれど。
D:ピ、ピエロ?あのピエロ?
R:ええ、国から認証をもらっている正式なピエロですよ。
D:へー、国に認められているってこともあるの?ピエロになるには勉強するの?というか勉強できるわけ?どのくらい?
R:2年ぐらい学校で勉強してなることができるよ。
D:へー。
R:ステージが好きで、パン屋やトラックの運ちゃんなんかをやりながらイベントのステージで前座をやらせてもらっていたのだけれど、34歳の時に元彼女の助言もあってちゃんとピエロをしようと思って、それからどうやったらピエロになるか調べたら学校があったり、ワークショップがあったりしてそれでしっかり勉強することをはじめたんだよ。ダンス、音楽、俳優の勉強、ボイストレーニング、アクロバット、パントマイム、ピエロの理論なんか勉強したよ。
D:例えば技術的なことは学べたとしても、ピエロの『心』みたいなものも勉強できるの?あれは才能もあると思うのだけれど。
R:よい質問だね。う~ん。たぶん勉強できると思うのだけれど。
D:そう言うってことは、あなたはもう才能みたいのがあったんだね。
R:自分は学校でピエロの役を勉強したのだけれど、ピエロの自分と声色を変えてもう一人のピエロを作る事に成功したのだよ。2重人格みたいなピエロだね。
D:へー。自分で古典的なピエロじゃなくて、新しいピエロ像を開発したんだ。すごいね。ピエロというとサーカスが思い浮かぶけれど、サーカスで働いているの?
R:勉強したてのころはサーカスで働いてドイツの国内を点々としたけれど、今ではいろんなサーカスから呼ばれるようになったよ。
D:フリーランスのピエロなんだ。
R:あはは。そうだね。フリーランスのピエロだよ。依頼あれば受けるよ。
D:一つ聞いてもいいかな?ピエロで生活できるの?
R:今、徐々によい生活ができるようになっていると言ってもいいかな。始めるのが遅かったから今徐々にという感じだよ。でも情熱的なことができるから、昔の生活よりもいいね。ピエロになるために16キロやせたし、彼女はいなくなっちゃったけれど、まだよい友達でいるし、夢を叶えられてよかったよ。
D:ロイ、よい人生を送っているね!年をとってから「ああ、もう少しなにかできたかもしれない」という人も多い中でよく自分の人生を早く決めたね。よくやったよ。これからも応援するよ。電話ありがとう。それじゃあね。ロイ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
D:次の電話はペーター。43歳。グーテンモルゲン、ペーター。
P:グーテンモルゲン、ドミアン。
D:今日はどうしたの?
P:20年も付き合いのある友達の事でちょっとした事件が起こったんだよ。
D:どんなこと?話してみて。
P:友達からものすごく非難をうけていることがあるのだけれど。
D:なにがあったの、具体的に?
P:友達がサーバー会社から起訴されたんだよ。
D:どうして?
P:彼のパソコンに少女のポルノの写真が保存されていたんだ。
D:それで、あなたはどうこの件に関わったの?
P:昔住んでいたところにあるパソコンにもそういう写真が入っているのかどうか確かめてくれと友達の父親に頼まれて、実際に昔のパソコンを見てみたらやっぱり出てきたんだ、もっと多くのデータが。それで、友達の父親や兄弟と話し合った上で、警察に届けることにした。彼の犯罪は決定的になったし、彼も子どもがいるのだけれど、この事件でこの家族はバラバラになるだろうことは分かっていたのだけれど。とにかく彼の行為にすごくがっかりして、自分がしなければならないことをしたのだけれど。それで本人から非難を受けて、自分がしたことが正しかったのかどうかわからなくなったんだ。しかも、自分は20年来の友達を失うことになったんだよ。
D:ペーター。ペーターは正しい事をしたと思うよ。モラル的にこれは絶対正しいよ。よくやったよ。迷うことも悩むこともないよ。この話を聞くのは悲しいことだし、それに20年来の友人というとその落胆は目に見える、それにしてもよくやったよ。今日は電話してくれてありがとう。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
D:お次はモニカ62歳。モニカ、グーテンモルゲン。
M:グーテンモルゲン、ドミアン。ドミアン、いつも人間的なやさしい番組をありがとう。私のお話はね、私の息子が6ヶ月前に亡くなったことなのだけれど。それは部屋のベッドで死後10日経ってから発見されたものだったの。夏だったしもうすでに体の血液なんかも変化していて、司法解剖したけれど死因はなんだかわからなかったの。だけれど部屋からドラッグに似た精神安定剤がでてきたから、その飲み過ぎで亡くなったんじゃないかっていうことなのよ。夏だったし、暑かったから、眠れない夜に薬を服用しちゃったのかしら。ちょうどベルリンにいる彼のところに引っ越す予定で、カバンまで用意していたのだけれど、電話しても出ないからおかしいと思って警察に電話して発見されたの。昔は私が息子に電話をかけすぎてしまってすごくうるさがれたから、それから電話はあまりしなくなっていて…それで発見が遅くなってしまったの。
D:モニカ、息子は何歳だったの?
M:35歳よ。
D:なにが原因でそういうことになったと思うの?
M:友達からドラックをもらったことがあってそれで意識を失ってしまったことがあるって、息子から話を聞いた事があるのだけれど。
D:もしかしたらドラッグの飲み過ぎで亡くなったの?
M:たぶんその夜はそうではないと思う。単に精神安定剤を飲んだだけだと思うのだけれど、とにかくよく眠れないってことだったと思うのよね。
D:彼はどんな仕事をしていたの?
M:息子は働いていなかったのよ。体が弱くてね。彼は6歳のときに強姦されたし、それからゲイでもあって、それでエイズも持っていたのよ。
D:強姦された時にエイズになったの?
M:そうじゃなくて。20代の時にホモセクシャルの関係からエイズになったみたい。
D:ところでお母さんのご職業は?
M:コンサルタントよ。
D:コンサルタント?どんな?
M:あまり詳しく言えないのよ。私よくテレビに出ているから。私は人の人生の助言なんかをしているのだけれど。まあ星座占いなんかで人々に助言を与えているのよ。自分も心理学を勉強したのだけれど。
D:なるほど。それで息子さんが亡くなったこと、自分の中で整理ができた?
M:まだね。難しいわね。とにかく、私はいつも人との関係がうまくいかなかったからいつも一人だったのよ。今息子の友達にも助けられて、ベルリンに引越してきてみているのだけれど。
D:モニカ、ベルリンは大きい都市だから、同じような境遇にあった人たちと共になにか援助団体があるよ。
M:援助団体ね。同じ境遇の人が集っての、傷の舐め合いみたいなもの好きじゃないのよ。
D:けれども、大きな街だからその他になにかあると思うよ。番組のスタッフはどういうところがあるか調べてみるから少しまってね。電話かけなおすから。あなたを助けることができる人を見つけられるかもしれないから。だから試してみて。モニカ電話ありがとう。
お次は、また次回に。
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◆このコラムの他の記事を読む
(1)ドイツ版、国民的アイドルは誰ですの?

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≫その2
≫その3
(2)「借金からの脱出」借金解決請負人-ペーター・ツヴィーガート

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≫その2
≫その3
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(4)売れないレストラン再建!独TV番組「レストランテスター」
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(5)深夜のトーク番組「ドミアン」 ハロー、こちらドミアン!

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≫その3
(7)政治家シリーズ

≫「ドイツの母」フォン・デア・ライエン氏

≫「ドイツの右腕」ヴォルフガング・ショイブレ氏

≫「ドイツの首相」アンゲラ・メルケル氏
◆このコラムの著者、河村恵理さんのお話を、コラム「インタビュー・ノート」にて掲載しています。
河村さんのドイツでのお仕事、現在に至るまでの経緯などが語られています。
・前編 http://interview.eshizuoka.jp/e953874.html
・中編 http://interview.eshizuoka.jp/e956661.html
・後編 http://interview.eshizuoka.jp/e960315.html
ユルゲン・ドミアンのトークラジオならびにトークテレビ、視聴者からの電話が番組になっていくというもの。水曜日から土曜日の夜中午前1時から2時までの間、眠れない夜に聞いたり見たりしているとますます興奮して眠れなくなってしまうという番組です。画面に見えるのはラジオスタジオというシンプルなもので、大きなヘッドホンを耳につけるモデレーター、ドミアンが座っています。ラジオのDJによくあるように、顔にはあまり表情がなく話していますが、その代わりによりドミアンの言葉には抑揚がつきそれぞれの感情が乗っているのがわかります。ラジオのみでも彼がよく話を聞いているのがわかりますが、テレビでも真剣に聞いている様子がビジュアルでわかるので、とても安心して自分のことを話せてしまいます。フリーダイヤルに電話をかけると、番組の係が出てどんなことをドミアンと話したいのか聞き、編集長が番組の構成を考えつつ人選しドミアンに繋いでいきます。ドミアンが話した後は、それぞれの話題に合わせてドミアンが受話器を置くか、あるいはドミアンが心理学者や施設を紹介するスタッフに変わります。
ドミアンの優しい対応に皆癒されるのでしょうか。なんでもドミアンには話したくなります。仕事でのこと、人との関係のこと、恋人関係や夫婦関係のこと、病気のこと、死のこと、親子関係のこと、性の事、宗教のこと。暴力や強姦、差別のこと、こう書くと普通の悩み相談のようですが、もう少し詳しく書くと、年の差の兄弟から受けた強姦、悪魔教の儀式に参加した経験、彼女がなにかに取り憑かれていてポルターガイストに出会ったこと、がんだと診断されて余命を宣告された方の迫り来る死についての考え、上司(女性)と不倫をしてしまったこと、ホモセクシュアリティ、レズビアンの関係について、アルコールや麻薬に依存中の人や精神病棟に入ったことがある人など、かなり重いテーマが番組で話されていることがわかります。
以下は、ある日の番組より。
ドミアン=D / 視聴者=名前の頭文字
D:今日の最初はロイ38歳。ロイ、グーテンモルゲン
R:ハロードミアン。
D:ハローロイ、今日はなんのことで話をしようか?
R:私はピエロなのだけれど。
D:ピ、ピエロ?あのピエロ?
R:ええ、国から認証をもらっている正式なピエロですよ。
D:へー、国に認められているってこともあるの?ピエロになるには勉強するの?というか勉強できるわけ?どのくらい?
R:2年ぐらい学校で勉強してなることができるよ。
D:へー。
R:ステージが好きで、パン屋やトラックの運ちゃんなんかをやりながらイベントのステージで前座をやらせてもらっていたのだけれど、34歳の時に元彼女の助言もあってちゃんとピエロをしようと思って、それからどうやったらピエロになるか調べたら学校があったり、ワークショップがあったりしてそれでしっかり勉強することをはじめたんだよ。ダンス、音楽、俳優の勉強、ボイストレーニング、アクロバット、パントマイム、ピエロの理論なんか勉強したよ。
D:例えば技術的なことは学べたとしても、ピエロの『心』みたいなものも勉強できるの?あれは才能もあると思うのだけれど。
R:よい質問だね。う~ん。たぶん勉強できると思うのだけれど。
D:そう言うってことは、あなたはもう才能みたいのがあったんだね。
R:自分は学校でピエロの役を勉強したのだけれど、ピエロの自分と声色を変えてもう一人のピエロを作る事に成功したのだよ。2重人格みたいなピエロだね。
D:へー。自分で古典的なピエロじゃなくて、新しいピエロ像を開発したんだ。すごいね。ピエロというとサーカスが思い浮かぶけれど、サーカスで働いているの?
R:勉強したてのころはサーカスで働いてドイツの国内を点々としたけれど、今ではいろんなサーカスから呼ばれるようになったよ。
D:フリーランスのピエロなんだ。
R:あはは。そうだね。フリーランスのピエロだよ。依頼あれば受けるよ。
D:一つ聞いてもいいかな?ピエロで生活できるの?
R:今、徐々によい生活ができるようになっていると言ってもいいかな。始めるのが遅かったから今徐々にという感じだよ。でも情熱的なことができるから、昔の生活よりもいいね。ピエロになるために16キロやせたし、彼女はいなくなっちゃったけれど、まだよい友達でいるし、夢を叶えられてよかったよ。
D:ロイ、よい人生を送っているね!年をとってから「ああ、もう少しなにかできたかもしれない」という人も多い中でよく自分の人生を早く決めたね。よくやったよ。これからも応援するよ。電話ありがとう。それじゃあね。ロイ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
D:次の電話はペーター。43歳。グーテンモルゲン、ペーター。
P:グーテンモルゲン、ドミアン。
D:今日はどうしたの?
P:20年も付き合いのある友達の事でちょっとした事件が起こったんだよ。
D:どんなこと?話してみて。
P:友達からものすごく非難をうけていることがあるのだけれど。
D:なにがあったの、具体的に?
P:友達がサーバー会社から起訴されたんだよ。
D:どうして?
P:彼のパソコンに少女のポルノの写真が保存されていたんだ。
D:それで、あなたはどうこの件に関わったの?
P:昔住んでいたところにあるパソコンにもそういう写真が入っているのかどうか確かめてくれと友達の父親に頼まれて、実際に昔のパソコンを見てみたらやっぱり出てきたんだ、もっと多くのデータが。それで、友達の父親や兄弟と話し合った上で、警察に届けることにした。彼の犯罪は決定的になったし、彼も子どもがいるのだけれど、この事件でこの家族はバラバラになるだろうことは分かっていたのだけれど。とにかく彼の行為にすごくがっかりして、自分がしなければならないことをしたのだけれど。それで本人から非難を受けて、自分がしたことが正しかったのかどうかわからなくなったんだ。しかも、自分は20年来の友達を失うことになったんだよ。
D:ペーター。ペーターは正しい事をしたと思うよ。モラル的にこれは絶対正しいよ。よくやったよ。迷うことも悩むこともないよ。この話を聞くのは悲しいことだし、それに20年来の友人というとその落胆は目に見える、それにしてもよくやったよ。今日は電話してくれてありがとう。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
D:お次はモニカ62歳。モニカ、グーテンモルゲン。
M:グーテンモルゲン、ドミアン。ドミアン、いつも人間的なやさしい番組をありがとう。私のお話はね、私の息子が6ヶ月前に亡くなったことなのだけれど。それは部屋のベッドで死後10日経ってから発見されたものだったの。夏だったしもうすでに体の血液なんかも変化していて、司法解剖したけれど死因はなんだかわからなかったの。だけれど部屋からドラッグに似た精神安定剤がでてきたから、その飲み過ぎで亡くなったんじゃないかっていうことなのよ。夏だったし、暑かったから、眠れない夜に薬を服用しちゃったのかしら。ちょうどベルリンにいる彼のところに引っ越す予定で、カバンまで用意していたのだけれど、電話しても出ないからおかしいと思って警察に電話して発見されたの。昔は私が息子に電話をかけすぎてしまってすごくうるさがれたから、それから電話はあまりしなくなっていて…それで発見が遅くなってしまったの。
D:モニカ、息子は何歳だったの?
M:35歳よ。
D:なにが原因でそういうことになったと思うの?
M:友達からドラックをもらったことがあってそれで意識を失ってしまったことがあるって、息子から話を聞いた事があるのだけれど。
D:もしかしたらドラッグの飲み過ぎで亡くなったの?
M:たぶんその夜はそうではないと思う。単に精神安定剤を飲んだだけだと思うのだけれど、とにかくよく眠れないってことだったと思うのよね。
D:彼はどんな仕事をしていたの?
M:息子は働いていなかったのよ。体が弱くてね。彼は6歳のときに強姦されたし、それからゲイでもあって、それでエイズも持っていたのよ。
D:強姦された時にエイズになったの?
M:そうじゃなくて。20代の時にホモセクシャルの関係からエイズになったみたい。
D:ところでお母さんのご職業は?
M:コンサルタントよ。
D:コンサルタント?どんな?
M:あまり詳しく言えないのよ。私よくテレビに出ているから。私は人の人生の助言なんかをしているのだけれど。まあ星座占いなんかで人々に助言を与えているのよ。自分も心理学を勉強したのだけれど。
D:なるほど。それで息子さんが亡くなったこと、自分の中で整理ができた?
M:まだね。難しいわね。とにかく、私はいつも人との関係がうまくいかなかったからいつも一人だったのよ。今息子の友達にも助けられて、ベルリンに引越してきてみているのだけれど。
D:モニカ、ベルリンは大きい都市だから、同じような境遇にあった人たちと共になにか援助団体があるよ。
M:援助団体ね。同じ境遇の人が集っての、傷の舐め合いみたいなもの好きじゃないのよ。
D:けれども、大きな街だからその他になにかあると思うよ。番組のスタッフはどういうところがあるか調べてみるから少しまってね。電話かけなおすから。あなたを助けることができる人を見つけられるかもしれないから。だから試してみて。モニカ電話ありがとう。
お次は、また次回に。
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◆このコラムの他の記事を読む
(1)ドイツ版、国民的アイドルは誰ですの?

≫その1
≫その2
≫その3
(2)「借金からの脱出」借金解決請負人-ペーター・ツヴィーガート

≫その1
≫その2
≫その3
(3)ドイツの人気テレビ番組「ほんとうにほんとうの人生」

≫その1
≫その2
≫その3
(4)売れないレストラン再建!独TV番組「レストランテスター」
≫その1
≫その2
≫その3
(5)深夜のトーク番組「ドミアン」 ハロー、こちらドミアン!

≫その1
≫その2
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(6)黒髪長身のスーパー教育アドバイザーが家庭訪問。「スーパーナニー」

≫その1
≫その2
≫その3
(7)政治家シリーズ

≫「ドイツの母」フォン・デア・ライエン氏

≫「ドイツの右腕」ヴォルフガング・ショイブレ氏

≫「ドイツの首相」アンゲラ・メルケル氏
◆このコラムの著者、河村恵理さんのお話を、コラム「インタビュー・ノート」にて掲載しています。
河村さんのドイツでのお仕事、現在に至るまでの経緯などが語られています。
・前編 http://interview.eshizuoka.jp/e953874.html
・中編 http://interview.eshizuoka.jp/e956661.html
・後編 http://interview.eshizuoka.jp/e960315.html
Posted by eしずおかコラム at 12:00